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宮川尚久の経歴は?起業した経緯や事業内容とは

宮川尚久氏は、創業140年以上の歴史を持つ古河機械金属株式会社の現代表取締役社長です。今までどのような経歴を歩み、古河機械金属株式会社のトップに至ったのでしょうか。今回は企業の概要と共に、宮川尚久氏の経歴や経営での考え方についてご紹介していきます。

古河機械金属株式会社について

古河機械金属株式会社は1875年に創業され、金属事業や産業機械事業など幅広い事業を手掛けている会社です。古河電気工業、富士電機、富士通などが参画する古河グループの中核企業の1つで、土木鉱山用のメーカーとしてはトップクラスを誇っています。鉱山開発からスタートしましたが、現在は次の事業を行っています。

機械事業

主に産業機械事業とロックドリル事業、ユニック事業を手掛けています。産業機械事業では、環境機械やポンプ、破砕・粉砕機、電気集塵機、汚泥処理装置などの製品を開発し、グループ会社を通じて製造と販売を行っています。ロックドリルは油圧ブレーカーや圧砕機、削岩機などを製造して販売する事業です。ユニック事業は車両搭載型のユニッククレーンや自動車運搬に使用するユニックキャリアを製造して販売しています。

金属事業

グループ会社を通じて原料となる鉱石を外国から仕入れ、関連会社へ製錬を委託し、銅や金、銀などの金属を生産して販売を行っています。

電子材料/化成品事業

主に電子材料事業と化成品事業を手掛けています。電子材料事業では高シェアの高純度金属ヒ素やレーザー機や赤外線温度計などに使われる光学部品といった多岐にわたる電子材料の製造と販売を行っています。化成品事業では、化学、電子部材、食品加工などの工場で必要となる硫酸や銅酸化物製品、水処理剤製品の製造・販売しています。

不動産事業

東京と大阪で所有するビルの賃貸や不動産仲介の斡旋を行う事業です。事業の要となるオフィスビルのインテリジェンス化を図り、充実した設備を配置して最適なビジネス空間の提供を心掛けています。

宮川尚久氏のプロフィール/経歴

  • 1952年に、東京で誕生し、関東の難関私立大学として名高い立教大学を卒業しています。卒業した年の1975年4月に古河機械金属株式会社に入社しているので、実は自ら起業した経験はありません。

古河機械金属株式会社の社員として働き、

  • 2003年に人事部長に就任
  • 2005年に人事総務部長に就任

その後も人事総務部長を務めながら、執行役員と秘書室長の兼任でどんどん出世していきます。

  • 2009年には執行役員と兼任で電子材料の製造・販売を行うグループ会社の古河電子株式会社の代表取締役社長となりました。
  • 2011年には古河機械金属株式会社の取締役兼上級執行役員も同時に務めています。
  • 2013年に古河機械金属株式会社の代表取締役社長となり、企業のトップとして手腕を振るっているのです。

大学卒業と同時に古河機械金属株式会社に務めているので、社内でも経歴が長く信頼されている人物であることは間違いないでしょう。

宮川尚久氏が考える経営

歴史が長い会社は理念や信念が古いものに固執する傾向は否めません。しかし、宮川尚久氏は今までの社風やカラーを変え、殻を打ち破る必要があると考えています。鉱山開発からスタートしてきた古河機械金属会社ですが、長い歳月の間には多様な事業を創出させてきました。歴史が長いので保守的なイメージを持たれていますが、宮川尚久氏は時代が変わると同時に事業を変えていく強さも同社の強みと感じています。

経営はもちろん、ものづくりや営業、開発、管理と全てで格の高い会社を社員全員で築きたいと考えており、そのためには過去に捉われない社風やカラーが必要だと考えたのです。その施策として考えられたのは、「古河気合筋肉」というキャッチコピーで話題となった電車広告です。

つり革や窓など車内の至るところでステッカーが貼られ、謎の単語にネット上で大きく話題にもなりました。専用の公式サイトまで開設されており、ドラマ仕立てのショートムービーや機械金属をキャラ化したアニメといったコンテンツを配信しています。他にも古河機械金属の製品とマッチョなキャラたちが対決するアニメシリーズもあり、製品の良さをユニークに伝えていました。

元々、名のある会社ですが、現代にあったユニークな施策を打ち出したことで、企業のことをあまり知らない人々にも認知され、親しまれるようになったのです。また、古河機械金属株式会社は東日本大震災の復旧にあたり、土砂や岩石の粉砕や対向の川岸にベルトコンベヤーを渡すためのつり橋などの設備を担当しました。

様々な提案により復旧が進んだ背景には、古河機械金属株式会社の総合力の高さがあります。宮川尚久氏は祖業の金属事業を大切にしつつ、今後伸びる事業は機械事業と考えています。また、国内需要を取り込みながら、新興国を中心に海外市場での開拓も積極的に行っていく姿勢を見せています。

創業者の思いや会社の歴史、事業を大切にしながらも、時代の変化に変えて発展していくために過去に固執しない未来を見据えた経営を施策しています。これからも日本を支える企業であり、さらなる発展が期待できるので宮川尚久氏の活躍に注目してみましょう。

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