出光興産株式会社の代表取締役会長を務めているのが月岡隆氏です。石油の安定供給の維持や石油産業の発展のために貢献する、石油連盟の会長にもなっている人物です。月岡隆氏の経歴や、代表取締役会長を務めている出光興産株式会社の事業内容についてご紹介していきましょう。
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月岡隆氏の過去の経歴について
出光興産の代表取締役会長や石油連盟の会長など、重要なポストに就いている月岡隆氏がどんな人物なのか知るためにも、過去の経歴を確認していきましょう。
- 1951年5月15日:東京都で生まれた月岡隆氏は、学力が高く高校は東京都立九段高校へ入学。高校卒業後は慶応技術大学の法学部に入学
- 1975年:卒業し、その後、出光興産株式会社に入社
- 1992年:出光がプエルトリコで買収した会社の経営者として赴任し、ガソリン販売者の現地経営者として3年間在籍
- 2007年に出光興業の執行役員に就任
- 2009年:取締役に就任
- 2010年:常務就任
- 2012年:副社長就任
- 2012年:社長となり、現在は会長という地位まで登り詰めました。
- 2018年:第21代石油連盟会長にも就任
月岡隆氏自身が出光興産株式会社を起業したわけではありませんが、出光興産の発展に注力したことが経歴を見ることで分かるでしょう。
出光興産株式会社の事業内容について
月岡隆氏が代表取締役会長を務めている出光興産株式会社の事業内容は、石油事業のほかにエネルギーソリューション事業を柱として事業を展開しています。全国に多くのガソリンスタンドを設置し、消費者にも親しまれていますが、石油に依存したエネルギーだけでは事業展開が縮む可能性があるとして電力や再生可能エネルギーに関する製造や販売、研究開発も注力しています。
そんな出光興産株式会社のトレードネームは「出光昭和シェル」です。2015年7月から出光興産株式会社と昭和シェル石油が経営統合に向けて協議を開始し、2018年7月には経営統合に関する合意書を締結しました。そして、2019年4月に出光昭和シェルが発足されたのです。
出光興産株式会社が行っている再生可能エネルギー事業について
地球環境を考えて、再生可能エネルギーに注目が集まっていますが、月岡隆氏が代表取締役会長を務める出光興産株式会社でも、再生可能エネルギー事業が行われています。
太陽光発電
石油事業の遊休地を活用して太陽光発電所の建設、運営を行っています。
新潟県や愛知県、三重県、山口県、福岡県など、様々なエリアに太陽光発電所があるのです。
地熱発電
- 1970年代:地熱に着目し、開発を継続
- 1996年:九州電力株式会社と共同で滝上発電所の操業
- 2017年:滝上バイナリー発電所の単独創業もスタート
風力発電
発電コストが比較的低いとされる風力発電にも注力し、日本風力開発と提携して青森県六ヶ所村にある六ケ所村二又風力発電所に参画しています。
バイオマス発電
2011年に閉鎖した京浜製油所扇町工場の跡地の一部を活用して発電所を建設しました。木質ペレットやパームヤシ種殻などの木質系の燃料のみを使って発電させる仕組みで、国内でも最大の発電規模となっているのです。
新素材の研究開発、製造販売事業も行っている
出光興産株式会社では、食の安全や健康増進に貢献するため、「アグリバイオ製品」の開発・販売も行っています。アグリバイオとは、自然界に存在している微生物や天然物などの安全性の高い素材を使って「食の安全・安心」に貢献できる製品のことで、農業分野や緑化分野、畜産分野で活用できる様々な製品の開発、製造、販売を行っているのです。
農業分野
微生物や天然素材を使用して、病害虫の防除や育成の手助けを行います。化学肥料を減らすことができるため、安心安全な作物を育てることができるでしょう。
緑化分野
緑化用被覆植物の提供を行うほか、微生物を使ったゴミの発生削減につながる資材の提供を行っています。緑地の維持や管理も環境に配慮しながら行うことができます。
畜産分野
牛や豚、鶏などの畜産の生産でも、薬に頼ることがありますが、微生物や天然素材を用いることでも早朝作用や成長促進効果を期待できます。健全な家畜育成ができ、安全性の高い生産を行えるでしょう。
まとめ
出光興産株式会社と聞くと、石油や灯油などの燃料油に関する事業を行う企業であると考える人も多いでしょうが、太陽光発電やバイオマス、風力発電などの再生可能エネルギーを始め、微生物や天然素材を使ったアグリバイオ製品の開発など、地球環境や未来のことを考えた様々な事業を展開していることが分かりました。
出光興産株式会社の代表取締役会長を務める月岡隆氏によって、今後も環境に配慮したエネルギー事業の展開が期待できるでしょう。そして、昭和シェル石油と経営統合したことでの企業の成長にも注目が集まっているので、今後の動向に注目していきましょう。