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吉野孝行の経歴と功績|ネットワンシステムズを牽引したリーダーの歩みと哲学

吉野孝行の経歴と功績|ネットワンシステムズを牽引したリーダーの歩みと哲学

日本のICTインフラ業界において、ネットワークインテグレーターの地位を確立したネットワンシステムズ。その成長期から安定期にかけて、社長および会長として組織を牽引したのが吉野孝行氏です。

吉野氏は、国内大手から外資系IT企業での豊富な経験を武器に、技術と経営を高次元で融合させてきました。本記事では、最新の経歴資料と経営体制の変遷に基づき、吉野氏が歩んできた軌跡とその深い経営哲学について詳しく解説します。

吉野孝行のプロフィール

まずは、吉野孝行氏のプロフィールを詳しく見ていきましょう。

吉野孝行-役員一覧 | ネットワンシステムズ吉野孝行-役員一覧 | ネットワンシステムズ公式サイトより
吉野孝行氏のプロフィール
名前 吉野 孝行(よしの たかゆき)
生年 1951年2月14日
出身 富山県
職業 株式会社平和 相談役
ネットワンシステムズ元社長・会長

吉野孝行氏は、富山県での多感な時期を経て、技術への純粋な関心からエンジニアとしての道を歩み始めました。学生時代は英語を苦手としていたため、当時は英語を回避したいという思いから技術系の学校を選んだという親しみやすいエピソードを持っています。

しかし、後年の目覚ましいグローバルな活躍を鑑みると非常に興味深いことですが、その後のキャリアにおいて氏は外資系企業の要職を歴任し、世界を舞台にビジネスを展開することとなりました。

1969年に社会人としてのスタートを切ったのは日本電気エンジニアリング株式会社(現・NECフィールディング)であり、当時は金融系のシステムサポートを担当するフィールドエンジニアとして、銀行や農協の現場を駆け回る毎日を送っていました。

若手エンジニア時代、吉野氏は「仮処置の吉野」というユニークなあだ名で呼ばれていました。当時は現在ほど物流やインフラが整っておらず、地方の現場でトラブルが発生しても必要な部材が即座に揃わないことが多々ありましたが、国鉄の給与システムや銀行のデータ転送など、一刻の猶予も許されない重要インフラを支える責任感から、吉野氏は限られたリソースの中で「とにかく動かす」ための最善の処置を施し、顧客の信頼を勝ち取っていったのです。

この現場での泥臭い経験と、システムを止めてはならないという強い使命感が、後の「顧客のベネフィットを第一に考える」経営スタイルの原点となりました。

技術と営業を融合させたキャリアの転換

吉野氏のキャリアにおける最大の転換点の一つは、東京エレクトロン株式会社時代に訪れました。当初は磁気ディスクやテープをサポートする技術職として入社しましたが、上司から「技術の分かる営業が必要だ」と説得され、異動のわずか1週間前に営業職への転向を命じられたのです。

元来、人との対話を好む性格であった吉野氏は、この変化を前向きに捉え、技術的な裏付けを持って顧客の課題を解決する「テクノロジーオリエンテッドな営業」として頭角を現しました。スパコンの数値を視覚化するビジュアライゼーションの提案など、当時としては先進的なソリューションを次々と手がけ、輸入ハイテク製品を日本市場へ浸透させていきました。

20年以上にわたる東京エレクトロンでの勤務を経て、吉野氏は「部材を供給するだけでなく、バリューチェーン全体で利益を生む仕組みを作りたい」という高い志を抱き、新たな挑戦へと踏み出しました。1996年に米国フォアシステムズを経て、1998年に日本シスコシステムズ(現・シスコシステムズ合同会社)へ参画した際には、「直接顧客と対話をしたい」という現場主義を貫くことを条件に掲げました。

この「パートナー任せにしない直接の対話」という姿勢こそが、シスコが単なる機器ベンダーを超えて、企業のワークスタイルそのものを変革するアドバイザーとして認められる要因となりました。。

ネットワンシステムズでの実績と経営刷新への歩み

2007年10月、吉野氏は顧問としてネットワンシステムズに参画し、翌2008年6月には代表取締役社長に就任しました。社長就任後は、企業のIT環境を支える基盤設計から運用、さらにはセキュリティコンサルティングまでを統合的に提供するビジネスモデルを確立しました。2011年からは社長執行役員を兼務し、2018年には代表取締役会長に就任して、長年にわたり経営の舵取りを担ってきました。

吉野氏のリーダーシップのもと、同社は東証一部(現在の東証プライム)上場企業としてネットワークインフラ業界での存在感を強固なものにしました。そして2021年4月、ネットワンシステムズはさらなるステークホルダーからの信頼回復と持続的な成長を目指し、経営体制の抜本的な刷新を決定しました。

この刷新に伴い、吉野氏は会長職および取締役を辞任し、次世代のリーダーシップチームへバトンを繋ぐ道を選びました。この決断は、組織の健全性を保ち、新たな未来を切り拓くための経営者としての責任ある行動として位置づけられています。

吉野孝行の考え方や哲学、人となりに関するエピソード

吉野氏のビジネス哲学を象徴する考え方に、「行動によって得られるのは、成功か経験のどちらかである」という一節があります。

これは、挑戦すること自体に価値があり、たとえ望んだ結果が得られなくとも、それは次なる成長のための糧(経験)になるという、飽くなき挑戦心を奨励するものです。この信念があったからこそ、急速な技術革新が続くIT業界において、臆することなく新しいサービスやソリューションを世に送り出し続けることができました。

また、吉野氏は人間関係において「対話」を極めて重視しています。単に情報を伝達する「会話」ではなく、互いの背景や価値観を深く掘り下げて共有する「対話」こそが、顧客や従業員との真の信頼関係を築く鍵であると考えています。

技術者としてキャリアをスタートさせながらも、最終的には「人」と「人」の結びつきがビジネスを動かすという人間中心の経営観を持っており、その温かみのあるリーダーシップは、多くの後進に影響を与え続けています。

まとめ|ICTの未来を切り拓いた吉野孝行の足跡

吉野孝行氏のキャリアは、日本のネットワーク黎明期から成熟期にかけての歴史そのものと言っても過言ではありません。NECグループから始まり、外資系トップ企業での経験を経て、ネットワンシステムズのトップとして一時代を築き上げました。2021年の経営刷新による退任は、一つの時代の節目ではありましたが、彼が残した「挑戦する文化」や「対話の重要性」という教訓は、今なお同社のDNAとして息づいています。

一貫してフットワークを軽く保ち、失敗を恐れずに最先端を走り抜けた吉野氏の足跡は、変化の激しい現代を生きる全てのビジネスパーソンにとって、不変の指針となることでしょう。ICTを通じて社会をより良く、より安全にしようとした吉野孝行氏の情熱は、これからも日本のITインフラの発展の中に刻まれ続けます。

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ネットワンシステムズ元社長・会長である吉野孝行氏の経歴を詳解。NEC、東京エレクトロン、シスコシステムズ等で培ったグローバルな知見や、2021年の経営体制刷新までの歩み、そして「対話」と「挑戦」を重視する独自の経営哲学について深掘りします。

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