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安永竜夫の経歴は?起業の経緯や事業内容

安永竜夫は、三井物産株式会社の代表取締役兼社長を務めている、国内外において一目置かれている存在です。そんな彼は、三井物産株式会社に入社してから今年で36年になるベテランで、32人抜きで飯島彰己会長の後継者になったことでも話題になりました。ここでは、安永竜夫のこれまでの経歴や三井物産の事業内容などをご紹介していきます。

安永竜夫の経歴

1960年、愛媛県で生まれた安永竜夫は、愛光高等学校に入学します。愛光高等学校は毎年東大合格者を数多く輩出している進学校として知られ、愛媛では偏差値74というトップの名門校です。安永竜夫も東京大学に進学した1人で、東京大学工学部を卒業しています。1983年の大学卒業後は、三井物産株式会社に新卒入社し、現在に至るまで三井物産一筋で努力し続けてきています。

三井物産入社後は企画業務部に配属され、世界で武者修行をすることになりました。入社2年目の1985年には、中国語研修員として台湾に出向しています。また、1987年にはアメリカのヒューストン支店に出向し、1993年にはアメリカの世界銀行本部、ワシントンD.Cへ出向します。

当時の三井物産株式会社は、海外でも事業を拡大していたため、グローバルな視点で活動する人材を貴重な存在としていたのではないでしょうか。アジアやアメリカなど世界でビジネスチャンスをつなぎ、日本に帰国したのは1995年のことです。帰国後はプロジェクト開発部に配属され、物流・社会インフラをはじめとする事業分野や本部とのプロジェクト開発にも携わるようになります。

安永竜夫はその後ロシアや中近東において国営石油会社と交渉を行い、プロジェクトマネージャーとして活躍していきます。そこでの交渉は難航したものの、総事業費3000億円の大事業を成功させ、社内では「タフネゴシエーター」と呼ばれるようになりました。タフネゴシエーターは、手強い交渉人という意味が込められています。
プロジェクト開発部は世界規模で活躍する人材が多いのが特徴です。

そして、プロジェクト第2部主席、プラントプロジェクト第2部室長、プロジェクト業務部長、経営企画部長、執行役員、機械・輸送システム本部長へと昇進していったのです。タフネゴシエーターとして、粘り強い交渉力や冷静な判断力が評価された安永竜夫は、32人抜きで見事代表取締役兼社長に抜擢されました。

当時安永竜夫は54歳という異例の若さで就任されたため話題を集めました。三井物産株式会社では、戦後の再スタートを切った昭和34年以降最年少の社長就任となっています。今でこそ安永竜夫は三井物産株式会社の代表取締役兼社長を務めていますが、安永竜夫自らが起業したわけではなく、新卒からこれまでの成果が認められ就任につながったことが分かります。

なぜ安永竜夫が社長に選ばれたのか?

代表取締役兼社長に抜擢されたのは、前社長・現会長の飯島彰己の考えによるものだったそうです。飯島氏の就任当時は58歳でしたが、6年も経過すると体力的にも精神的にも負担が大きくなると感じたと言います。6年後も、変わらぬ体力・精神力で会社全体を支えてほしいと考えた結果、若い安永竜夫が選ばれたそうです。

それだけでなく、組合の団交において激論を広げ、言うべきことはしっかり言うところや、決断力があり、社内外でも人望が厚い点も評価されたと言います。新卒入社から、タフネゴシエーターとして粘り強い交渉力や判断力に富んでおり、様々な部署を経験した確かな実績を重ねてきた結果と言えるでしょう。

三井物産株式会社の事業内容

三井物産株式会社は、1947年に設立された日本でも歴史のある総合商社です。現在では国内外に136拠点、世界66ヶ国に事業所を持つグローバルビジネスを展開している大企業です。そんな三井物産株式会社の事業内容は、機械インフラ、エネルギー、化学品、生活産業、次世代機能推進、金属など多岐に渡る分野があります。特に機械インフラ関連は三井物産最大の事業であり、安永竜夫が携わっていたプロジェクト本部も機械インフラ分野に区分されます。

・機械・インフラ分野

機械・インフラ分野はプロジェクト本部、モビリティ第一、第二本部からなります。

・エネルギー分野

エネルギー分野は三井物産において最大の売上利益を誇ります。
エネルギー第一本部、第二本部で構成されています。

・化学品分野

ベーシックマテリアルズ本部、パフォーマンスマテリアルズ本部、ニュートリションアグリカルチャー本部で構成されているのが化学品分野です。

・生活産業分野

食料本部・流通事業本部・ヘルスケアサービス事業本部・コンシューマービジネス本部などからなります。

・次世代・機能推進分野

ICT事業本部・コーポレートデベロップメント本部などで構成され、TVショッピングや物流センター、起業投資など多岐に渡る業務に関わります。

・金属分野

鉄鋼製品本部・金属資源本部からなり、製造や販売、鋼材加工拠点展開などを進めています。

まとめ

三井物産株式会社は、2020年に向けて既存事業における収益基盤を強化すること、そしてパイプラインを完遂することを目指し活動を続けていくとしています。大規模なプロジェクトを抱える大手企業だからこそ、代表取締役兼社長の後継者は誰もが注目しました。圧倒的な若さと持ち前の人柄を評価された安永竜夫は、今後もそんな三井物産株式会社の活動を支えていくでしょう。

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